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コーギーの特徴や性格は?寿命やかかりやすい病気、飼い方のポイントも【専門家監修】

コーギーの特徴や性格は?寿命やかかりやすい病気、飼い方のポイントも【専門家監修】

 
福山 貴昭
      

コーギーはイギリスに由来する犬種で、正式名称は「ウェルシュ・コーギー」です。胴長短足の個性的な見た目や、明るく友好的な性格などにファンが多く、世界各国で飼育されています。またイギリス王室に愛されているロイヤルドッグとしても有名です。今回はコーギーの特徴や性格、かかりやすい病気、飼い方のポイントなどを解説します。

目次

コーギーの歴史

椅子に座るコーギー

ウェルシュ・コーギーは、ウェールズを原産とする犬です。ウェルシュ・コーギーの歴史は古く、「ペンブローク」と「カーディガン」の2つの犬種が存在しますが、それぞれ歴史が少し違います。日本で飼われている犬種はペンブロークがほとんどで、本記事もそちらについて解説します。

コーギーはもともとウェールズで昼は牧畜犬、夜は番犬として活躍していましたが、徐々にペットとして人気が高まり、世界中で愛される犬になりました。イギリス王室との縁が深い犬としても有名です。12世紀にヘンリー2世がコーギーを飼育し始め、現代でもエリザベス女王が生涯に渡り数多くのコーギーを愛したことが知られています。

コーギーの特徴

森の中で振り返るコーギー

コーギーの体や性格などの特徴について、詳しく見ていきましょう。コーギーには特有の特徴が多く、その愛らしさが世界中で大きな人気を得ています。

胴長短足でぷりっとしたお尻

コーギーの特徴は、ピンと立って丸みを帯びた耳、短い足、長い胴、大きめでぷりぷりしたお尻です。平均的な体重はオスが10~12kg、メスが10~11kgで中型犬に分類されます。

牧羊犬として昔のイギリスの制度・風習などの理由により、断尾(尾を切って短くする)されてきました。現在は犬種のスタンダードサイズに合わせるため断尾が行われているものの、動物福祉の観点から尾を切らず長いままにするケースも多く見られます。

遊び好きで飼い主に忠実な性格

コーギー全体の基本的な性格は、賢く飼い主に忠実。遊び好きで、他の人や動物にあまり物怖じしません。特にペンブロークは明るく活発で社交的な性格です。

ただ牧羊犬としての気質から、他の犬や小動物を追いかけまわしたり吠えたりしてしまうこともあります。「待て」などの基本的なトレーニングを子犬の頃から行うことが大切です。

バリエーション豊かな毛色

コーギーのスタンダードな毛色には、レッド・セーブル・フォーン・ブラック&タンがあります。カーディガンはさらに毛色の幅が広く、被毛は上毛・下毛が生えるダブルコートです。

コーギーの寿命とかかりやすい病気

医師の診察を受けるコーギー

続いて、コーギーの平均寿命とかかりやすい病気を紹介します。知っておくと日々の健康管理などに役立つでしょう。

平均寿命

コーギーの平均寿命は約13歳と一般的な犬と同じくらいの長さです。より長く健康に一緒に過ごすためには、日常生活のケアや対策が大切です。

椎間板ヘルニア

椎間板の変性によって脊髄が圧迫され、痛みや麻痺を起こします。胴が長いことから背骨に負担がかかり発症しやすいでしょう。

股関節形成不全

股関節の形に生まれつき異常が生じている状態です。股関節が不安定であるため、歩行の異常や脱臼などが発生しやすくなります。

変性性脊髄症

神経の変性から静かに麻痺が進行していく脊髄の病気です。痛みを伴わないため、発見が遅くなるケースも。後肢から体の前の方に麻痺が広がっていき、末期は呼吸に支障が出てきます。

肥満

コーギーは食べることが大好きな傾向にあり、肥満になりやすい犬です。肥満による体の重みで足腰などに負担が増し、関節炎や椎間板ヘルニアなど別の疾患につながる可能性もあります。

皮膚疾患

ふくよかな体型や毛並みの豊かさによって、皮膚のこすれや蒸れなどが発生し、皮膚疾患につながる可能性があります。

コーギーが暮らしやすい環境づくりのポイント

こちらを向くコーギー

ここからは、コーギーを飼うときに意識したいポイントを紹介します。次のポイントに気を付けながら、コーギーにとって安全な環境を整えましょう。

段差を減らす

足腰の故障や疾患などを防ぐには、飼育スペース内の段差を減らすことが大切です。段差が多いと降りるときなどの衝撃で、足腰に負担がかかってしまいます。特にコーギーは胴が長く、背骨へのダメージになりやすいので注意が必要です。

高いところに飛び乗らないようしつける、段差のあるところにステップやスロープを取り付けて高さを緩和し、衝撃を小さくするなどの対策が考えられます。また、危ないところはペットゲートを設置し、侵入できないようにしましょう。

床が滑らないよう工夫する

滑りやすい床もコーギーのケガのもとです。フローリングなどは滑りやすく、踏ん張れずに足腰に負担がかかったり転倒したりする可能性もあります。カーペットやマットなど滑りにくい敷物を敷く、フローリングに滑り止めのワックスを塗るなどの対策をすると良いでしょう。

危険なものを噛まないように対策する

コーギーは噛む力が強い犬です。家具や電気のコードなどに噛みぐせ防止剤を塗布する、噛んでも良いおもちゃを生活環境に置いておくなどの対策をしましょう。人や他の犬を噛まないよう、子犬のうちからしっかりしつけることが大切です。

コーギーを飼う上で気を付けたいポイント

散歩をするコーギー

最後に、コーギーを飼う上で気を付けたいお世話のポイントを解説します。コーギーの性格や体質などをよく理解し、適切なお世話をすることで、コーギーは楽しく健康的に暮らせるでしょう。

食事やおやつを与え過ぎない

コーギーは食欲旺盛な犬なので、食事やおやつの与え過ぎは特に気を付けたい点です。食べ過ぎは肥満につながります。与えた分をそのまま食べてしまうので、飼い主がしっかり適切な量で管理しましょう。

十分な運動量を確保する

コーギーは運動能力の高い犬。牧畜犬だったこともあり、必要な運動量は多めです。十分な運動量を確保することで、エネルギーの発散・肥満の防止ができます。

散歩や運動は毎日30分~1時間ほどが理想的です。活発な犬なので、たっぷり遊んであげましょう。屋内ではロープの引っ張り合いやボール投げ、屋外ではフライングディスクやドッグランなどの遊びもおすすめです。ただし、ジャンプや過度な運動は足腰に負担を掛ける可能性があるので注意してください。

毛並みのお手入れを欠かさない

毛が長めのコーギーは日々のブラッシングも重要です。ブラッシングをしっかり行うことで、皮膚疾患などの予防にもつながります。また、ブラッシング時に体に触れれば、肥満の傾向がないかもチェックできます。毛が抜けやすいので、こまめにお手入れしましょう。毛が長く汚れやすいためシャンプーを定期的にすることも大切です。。

世界中から愛されるコーギーの魅力や飼い方を知ろう

飼い主と芝生の上で遊ぶコーギー

世界中の多くの犬好きの心をつかんでいるコーギー。その愛嬌に溢れた見た目や親しみのある性格で、飼育すればきっと素敵な家族の一員になってくれるでしょう。コーギーとできる限り長く幸せに暮らすためには、コーギーの特徴や気を付けたい病気、適切な飼育方法を知っておくことも大切です。コーギーについて深く知り、家族として迎え入れることを検討してみてはいかがでしょうか。

監修者プロフィール

福山 貴昭 博士

ヤマザキ動物看護大学准教授。犬を専門とする両親の下で動物と共に幼少期を過ごす。「日本のペット業界に福祉的成熟をもたらすプロを育成する!」「専門性が求められる学術の世界で“ジェネラリスト”を目指す!」という2つのミッションを胸に教育や研究に携わる。TV出演や執筆などマルチに活躍。
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