猫の視点で、猫の感情や習性、病気のサインを紹介する『猫ごころカルタ』。実際の猫オーナーで猫専門病院の獣医師2名、 木村奈美先生(むさし小金井キャットクリニック ねこの病院)と見並由紀子先生(横浜ねこ病院)に協力をいただき、獣医師監修の猫カルタを作成しました。
普段の診察では伝えきれない“獣医師が本当に伝えたい!”猫の気持ちをギュッと集約。くすっと笑える豆知識から、猫の健康に関わる重要な情報まで、楽しみながら猫の気持ちが理解できます。
これまでに公開しているカルタは「猫ごころカルタ特設ページ」からご覧いただけます。そして、今回の記事では『猫ごころカルタ』のさ行・た行の内容を公開!
監修獣医師
木村先生 むさし小金井キャットクリニック
ねこの病院
見並先生 横浜ねこ病院
監修獣医師
見並先生
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人が普段から口にしていても、猫にとっては危険な食べ物がいくつもあります。代表的な例は、ネギ、タマネギ、ニラ、ニンニク。これらに含まれる成分は、赤血球を破壊することによって急性の血尿などを引き起こします。また、生姜も要注意です。生姜の辛味成分は、胃腸を刺激し血尿や嘔吐、下痢の原因となります。有害な成分は水分中にも溶け出しているので、スープも与えないようにしましょう。
監修獣医師
木村先生
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猫の嗅覚は人の数万から数十万倍の能力があり、生活のあらゆるにおいに敏感です。動物病院で他の猫や犬のにおいが身体に付着してしまった猫が家に戻ると、他の家猫たちに警戒されてしまったり、エサをいれる器を変えただけで食事をしなくなる猫もいます。また、自分のにおいが近くにあると安心するので、動物病院などへ外出する際は飼育グッズと一緒に移動すると、猫は落ち着くことができます。
監修獣医師
木村先生
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ねこじゃらしなどで遊ばせているとき、猫の遊んでいる姿が可愛くて、ずっと動かし続けてしまうことはありませんか? 猫は狩猟本能を持っているので、遊ぶときは「獲物を捕獲する」までがセットなのです。獲物を捕まえられないと、ストレスが溜まり、葛藤行動を起こすことも。猫と遊ぶときは、きちんと捕まえさせてあげたり、ごほうびにおやつをあげるなど、猫の欲求をきちんと満たしてあげましょう。
監修獣医師
木村先生
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猫が人に飼われるようになったのは歴史的に見るとつい最近のこと。そのため、飼育されている猫にも狩猟本能が色濃く残っています。例えば、ネズミなどをエサとして捕獲した直後に食べていたので、本能的に猫が好むごはんの温度は30度と言われています。人と同様、食べ物の温度によっておいしさが変わるのかもしれません。冬は食事も冷えやすいので、人肌に温めてから食べさせてあげるなど一工夫ができると猫も喜んでくれます。
監修獣医師
見並先生
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オスにもおっぱいがあるということは、意外と知られていないことのひとつです。お腹にイボがある!と病院に連れて来られたものの、実はおっぱいだった、ということもたまにあります。また、おっぱいがあるということは、オスにも乳がんのリスクがあるということです。乳首のまわりでしこりのようなものに触れた際は、獣医師に診てもらうようにしましょう。
監修獣医師
見並先生
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猫が野生で住む環境では発生しない不自然な音に対して、家猫も敏感に反応します。特に、掃除機や玄関のチャイム、ドライヤーから出る大きな音は猫にとって大きなストレス。猫の聴覚は犬の2倍、人の4倍以上といわれており、スマホの着信音などの小さな音でも耳に入ってしまいます。また、首輪に付いている鈴から出る音も苦手。愛猫が安心して暮らせるように、寝る場所は静かに保つなど、音に注意をし住環境を見直してみましょう。
監修獣医師
木村先生
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猫と犬の違いのひとつは、猫には元々狩猟をしていた時代の本能が強く残っていることです。肉食動物として獲物を追いかけることで生存していたので、前方へダッシュすることはあっても、後方へ進むことは稀です。ただ、猫が紙袋の中に突撃し脱出できない場合などは、後ずさりをします。高所から降りるときに一歩二歩だけ後ろに下がることも。普段の愛猫の生活で、どんな場面でどんな行動をしているか観察してみると新しい発見があるかもしれませんね。
監修獣医師
木村先生
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散歩中に野良猫の集会が開かれている場面を見たことがある方もいるのではないでしょうか。自分たちの縄張りに知らない猫が入ってきていないか、新しく生まれた子猫がいないか、異常なことは起こっていないかなどを確認するために集まっています。というのも、猫も犬と同様に「社会化期」があり、自分以外の猫や動物との関わりを学んでいるのです。
監修獣医師
木村先生
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愛猫のトイレの砂、どんなものを選んでいますか?猫にとってトイレの砂は細かいほうが好みだと言われています。粒の大きさや固まり具合など多くの種類がありますが、滞在時間が長いほど猫がその砂を気に入っているサインです。猫にとってトイレ環境は本当に大切なものなので、いろいろなものを試して、愛猫に合ったトイレを見つけてあげましょう!
木村 奈美 先生
見並 由紀子 先生
もじゃクッキー
Twitter→@mojacookie
監修獣医師
見並先生
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猫の健康チェックはできるだけ細かく実施し異変があれば動物病院へ相談することが望ましいですが、日々の生活の中で常に健康かどうかを管理するのは大変です。そこで、柔らかいお腹に顔をうずめながら心臓やお腹の音を聞いたり、においを嗅いで体調に変化がないか探る方法がおすすめです。スキンシップと同時に簡単な健康チェックができますよ!